やた‐いち【弥太一】
《「やた」は、豆腐の女房詞「おかべ」をもじった「岡部六弥太」の「六弥太」の略で、豆腐の異称》煮売酒屋で、豆腐一皿と酒一合を注文するときにいう語。また、煮売酒屋の異称。「—の客よりわるいかっこうを...
やっさ‐もっさ
[名]大騒ぎ。もめごと。「—が起る結極(つまり)は」〈紅葉・二人女房〉 [副](スル)大勢が集まって大騒ぎするさま。また、もめたり混乱したりするさま。「勝手なことを言い合って—する」
やど‐ばいり【宿這入り】
1 自分の家を得て、そこに落ち着くこと。家庭を持つこと。「—して六十日そこらぢゃが」〈滑・浮世風呂・四〉 2 奉公人が暖簾(のれん)分けをしてもらって独立すること。「相応の者を女房にもち、—のは...
やま‐ぶき【山吹】
1 バラ科の落葉低木。山間の湿地に多く、群生する。葉は互生し、卵形で先がとがり、縁に二重のぎざぎざがある。晩春、黄色の5弁花を開き、実は暗褐色。古くから庭木とされ、八重咲きのものは実がならない。...
やまぶき‐におい【山吹匂】
女房の装束、または懐紙などの襲(かさね)の色目の名。上を濃い山吹色に、しだいに下を薄い色にしたもの。女房の装束では、この下に青の単(ひとえ)を着る。
やら
[副助]名詞、名詞に準じる語、副詞、活用語の連体形、助詞などに付く。(疑問語を伴って、あるいは「とやら」の形で)不確かな意や、ぼかして言う意を表す。…か。「何—降ってきた」「いつのまに—眠って...
やわ‐やわ【柔柔】
[副] 1 やわらかい感じのするさま。「子供の—とした手」 2 物腰のものやわらかなさま。「母君はただいと若やかにおほどかにて、—とぞたをやぎ給へりし」〈源・玉鬘〉 [名] 1 ぼたもちをい...
やん‐や
[名・形動]ほめそやすこと。また、そのようなさま。「女房が五大力の爪弾きを聴いてるも—な沙汰ぢゃあねえ」〈滑・浮世風呂・三〉 [感]ほめそやすときに発する語。「—、—の喝采を浴びる」
ゆき【雪】
1 雲の中で水蒸気が昇華し、成長した氷の結晶となって降ってくる白いもの。また、それが降り積もったもの。結晶は六方対称形が多いが、気温や水蒸気の量により形はいろいろ変わる。《季 冬》「宿かさぬ灯影...
ゆき‐かよい【行(き)通い】
行きかようこと。往来。ゆきき。「恁(こ)う娘と—をすると、愛情が其方(そっち)へばかり傾くから」〈紅葉・二人女房〉