無(な)いもせぬ
《「ない」を強調した表現》ありもしない。「—内を喰ひ費やすも気の毒なり」〈浮・好色盛衰記・四〉
なま‐ごころ【生心】
1 なまはんかな風流心。「昔、—ある女ありけり」〈伊勢・一八〉 2 好色な心。「兄一万は—、顔を赤めてさしうつぶき」〈浄・根元曽我〉
にくぶとん【肉蒲団】
中国の好色小説。6巻20回。明末・清初の作家李漁の作といわれ、主人公の未央生が漁色の末に出家する物語。一名、覚後禅。日本でも18世紀初めに出版された。
にゅう‐ぎん【入銀】
「入金1」に同じ。「過分の—算用なしに遣ひかかり」〈浮・好色盛衰記〉
ぬれ‐ぼうず【濡れ坊主】
好色な僧。「この庵の—、所こそあれ、仏壇に女寝させて」〈浄・蝉丸〉
ぬれ‐もの【濡れ者】
色事に通じた人。好色者。また、男心をそそる美人。「かの玄宗皇帝の鼻毛をのばされし楊貴妃といふ—は」〈浮・旅日記〉
はいふうすえつむはな【誹風末摘花】
川柳集。4編4冊。似実軒酔茶(にじつけんよいちゃ)ほか編。安永5〜享和元年(1776〜1801)刊。川柳評の万句合(まんくあわせ)などから好色的な句を集めたもの。
はす‐の‐は【蓮の葉】
1 ハスの、ほぼ円形をした葉。はすは。 2 「蓮の葉物」に同じ。「麁相(そさう)な道具を—といふごとく」〈浮・好色貝合〉
鼻(はな)の下(した)が長(なが)・い
女性に甘い。色香に迷いやすい。好色である。「女性に言い寄られて—・くなる」
鼻(はな)の下(した)を伸(の)ば・す
好色そうな顔つきをする。女性に甘いようすについていう。鼻の下を長くする。「女性に優しくされてつい—・す」