たまも‐かる【玉藻刈る】
[枕] 1 藻を刈る情景から、海辺の地名「敏馬(みぬめ)」「処女(をとめ)」「辛荷(からに)」などにかかる。「—敏馬(みぬめ)を過ぎて夏草の野島の崎に舟近付きぬ」〈万・二五〇〉 2 沖にかかる。...
月(つき)も朧(おぼろ)に白魚(しらうお)の篝(かがり)もかすむ春(はる)の空(そら)
歌舞伎「三人吉三廓初買(さんにんきちさくるわのはつがい)」の、お嬢吉三のせりふの冒頭の一節。しらじらと明けて霞んでいる初春の空の情景を表したもの。
トロイメライ【(ドイツ)Träumerei】
《夢・夢想の意》シューマンのピアノ曲集「子供の情景」の第7曲。
なげ‐ぶし【投節】
《歌の末尾を投げるように歌うところから》 1 江戸初期の流行歌。明暦・万治(1655〜1661)ごろに京都島原の遊里で起こり、宝永・正徳(1704〜1716)ごろ衰退。梛節(なぎぶし)。 2 江...
なま‐めかし・い【艶めかしい】
[形][文]なまめか・し[シク]《動詞「なまめく」の形容詞化》 1 姿やしぐさが色っぽい。あだっぽい。「—・い声」「—・くしなを作る」 2 清新でみずみずしい。若々しい。「あてに—・しう、二月ば...
なま‐め・く【艶めく】
[動カ五(四)]《「なま」は未熟の意》 1 異性の心を誘うような色っぽさが感じられる。また、あだっぽいふるまいをする。「—・いたしぐさ」「このくるまを女車とみて、寄り来てとかく—・くあひだに」〈...
にしきのうら【錦之裏】
洒落本。1冊。山東京伝作・画。寛政3年(1791)刊。角書は「青楼昼之世界」。遊郭の昼間の情景に取材し、遊里の内情、遊女の生活などを精細に描写。同年刊「仕懸文庫」「娼妓絹籭(しょうぎきぬぶるい)...
ねじしき【ねじ式】
つげ義春の漫画。昭和43年(1968)発表。自身の夢をもとに非現実的な情景を描いた作品。平成10年(1998)、石井輝男監督により映画化。出演、浅野忠信、藤谷美紀ほか。
ねはん‐ず【涅槃図】
釈迦が沙羅双樹(さらそうじゅ)の下で入滅する情景を描いた図。一般に、釈迦が頭を北、顔を西、右脇を下にして臥(ふ)し、周囲に諸菩薩(ぼさつ)や仏弟子・鬼畜類などが集まって悲嘆にくれるさまを描いたも...
ねびきのまつ【根曳の松】
地歌・箏曲。手事物(てごともの)。松本一翁作詞、三橋勾当作曲。文化・文政(1804〜1830)ごろ成立。上方の初春の情景をうたったもの。