市(いち)に虎(とら)あり
《三人までが市に虎がいると言えば事実でなくても信じられるようになるという「戦国策」魏策の故事から》事実無根の風説も、言う人が多ければ、ついに信じられるようになることのたとえ。三人市虎(しこ)をなす。
鷸蚌(いつぼう)の争(あらそ)い
《争っているシギとハマグリを一度に漁師がつかまえたという「戦国策」燕策の故事から》両者が争っている間に、第三者に利益を横取りされ共倒れになることのたとえ。→漁夫(ぎょふ)の利
いもん‐の‐ぼう【倚門の望】
《「戦国策」斉策から》外出した子の帰りを待ちわびる母の愛情。倚閭(いりょ)の望。倚門の情。
老(お)いては騏驎(きりん)も駑馬(どば)に劣(おと)る
《「戦国策」斉策から》すぐれた人も年老いると働きが劣り、凡人に及ばなくなることのたとえ。騏驎も老いぬれば駑馬に劣る。
隗(かい)より始(はじ)めよ
《中国の戦国時代、郭隗(かくかい)が燕(えん)の昭王に賢者の求め方を問われて、賢者を招きたければ、まず凡庸な私を重く用いよ、そうすれば自分よりすぐれた人物が自然に集まってくる、と答えたという「戦...
館舎(かんしゃ)を捐(す)・つ
《「戦国策」趙策から》貴人が死去する。館を捐つ。捐館(えんかん)。
騏驎(きりん)も老(お)いぬれば駑馬(どば)に劣(おと)る
《「戦国策」斉策から》名馬も年をとると駄馬にも負ける。すぐれた人も年をとると凡人にも及ばなくなるたとえ。 [補説]「騏驎」は、この成句では駿馬(しゅんめ)のことをいい、「麒麟も老いぬれば駑馬に劣...
漁夫(ぎょふ)の利(り)
《シギとハマグリが争っているのを利用して、漁夫が両方ともつかまえたという「戦国策」燕策の故事から》両者が争っているのにつけ込んで、第三者が利益を横取りすることのたとえ。
踵(くびす)を接(せっ)・する
《「戦国策」秦策から》 1 前後の人のかかとが接するほど、次から次へと人が続く。くびすをつぐ。きびすを接する。 2 物事が続けざまに起こる。「珍事、続々として—・せしかば」〈田口・日本開化小史〉
群羊(ぐんよう)を駆(か)って猛虎(もうこ)を攻(せ)む
《「戦国策」楚策から》多くの弱い者を連合させて、強者に対抗する。どう努力しても勝ち目のないことのたとえ。