たち‐ま・つ【立ち待つ】
[動タ四]立ったままで待つ。「来(こ)めやとは思ふものからひぐらしの鳴く夕暮れは—・たれつつ」〈古今・恋五〉
たま‐はやす【玉はやす】
[枕]「むこ」にかかる。語義・かかり方未詳。「—武庫(むこ)の渡りに天(あま)伝ふ日の暮れ行けば家をしそ思ふ」〈万・三八九五〉
ち‐じつ【遅日】
《日あしがのびて、暮れるのが遅いところから》春の日。《季 春》「この庭の—の石のいつまでも/虚子」
ちょううん‐ぼう【朝雲暮雨】
《楚(そ)の懐王が夢の中で契りを交わした神女が、朝には雲に、夕暮れには雨になると言ったという、宋玉「高唐賦」などにみえる故事から》男女の堅い契り。→巫山(ふざん)の雲雨
ちょうさん‐ぼし【朝三暮四】
《中国、宋の狙公(そこう)が、飼っている猿にトチの実を与えるのに、朝に三つ、暮れに四つやると言うと猿が少ないと怒ったため、朝に四つ、暮れに三つやると言うと、たいそう喜んだという「荘子」斉物論など...
つけ‐とどけ【付(け)届け】
1 謝礼・依頼・義理などのため贈り物をすること。また、その金品。「盆暮れの—」 2 通報すること。届け出ること。「長聞き付けて、この男をば—しければ」〈仮・仁勢物語・下〉
つるべ‐おとし【釣瓶落(と)し】
釣瓶を井戸の中へ落とすときのように、まっすぐにはやく落ちること。特に、秋の日のたちまち暮れてしまうさまをたとえていう。「秋の日は—」《季 秋》「—といへど光芒しづかなり/秋桜子」
東西(とうざい)を失(うしな)・う
方向を見失う。方角がわからなくなる。途方に暮れる。東西眩(く)る。「山の中にして道に迷(まど)ひて—・ひつ」〈今昔・一三・一〉
と‐こう
[副](スル)《「とかく」の音変化》あれこれ。何やかや。「—するうちに日が暮れた」「—の注意がましき事をいうなどは」〈子規・墨汁一滴〉 [補説]「兎角」「左右」とも当てて書く。
とし‐ぎ【年木/歳木】
1 新年の燃料として、暮れのうちに用意したたきぎ。《季 新年》 2 戸口や門松のそばなどに置き、年神に供える木。節木(せちぎ)。若木。幸い木。《季 新年》