おも‐かくし【面隠し】
《「おもがくし」とも》 1 恥ずかしさに顔を隠すこと。「玉かつま逢はむと言ふは誰(たれ)なるか逢へる時さへ—する」〈万・二九一六〉 2 恥ずかしさを紛らすこと。てれ隠し。「—にや…まめごとをのた...
おも‐かく・す【面隠す】
[動サ四]《「おもがくす」とも》 1 恥ずかしさに顔を隠す。「相見ては—・さるるものからに継ぎて見まくの欲しき君かも」〈万・二五五四〉 2 醜いもの、汚いものの表面を覆い隠す。「あやしき賤(しづ...
おも‐だた・し【面立たし】
[形シク]名誉だ。光栄だ。晴れがましい。「祭りの使ひなどにいでたるも、—・しからずやはある」〈枕・二四〉
お‐もの【御物】
1 (「御膳」とも書く) ㋐天皇や貴人の食物、また食事。「(中宮ノ)—の折は必ず向かひさぶらふに」〈枕・九〉 ㋑食べる人を敬って、その食物をいう語。「—も断ちて十日ばかり籠もりありしかど」〈読・...
おも‐よう【面様】
1 顔色。表情。「旦那の—いかにと覗(うかが)いしが」〈一葉・われから〉 2 顔だち。「額髪長やかに、—よき人の」〈枕・二九四〉
おもわし・い【思わしい】
[形][文]おもは・し[シク]《動詞「おもう」の形容詞化》 1 好ましい状態である。よく思われる。現代では、多く否定の表現を伴って用いられる。「回復が—・くない」「声にくからざらむ人のみなむ—・...
お‐よび【指】
ゆび。「いとをかしげなる—にとらへて」〈枕・一五一〉
おり‐もの【織物】
1 織機にかけ、縦糸と横糸とを組み合わせて平たく作った布地。 2 平安時代以降、染め糸や練り糸で織った絹の布地。「黄朽葉(きくちば)の—、薄物などの小袿(こうちぎ)着て」〈枕・二〇〇〉
おわしまさ・う【御座しまさふ】
[動ハ四]《「おわしましあう」の音変化》 1 複数者の「ある」「居る」「行く」「来る」の尊敬語。(人々が)いらっしゃる。「こなたかなたの君たち、数を尽くして—・ふ」〈宇津保・嵯峨院〉 2 (補助...
おんな・ぶ【女ぶ】
[動バ上二]女らしくなる。女っぽく見える。「男(をのこ)の目の細きは—・びたり」〈枕・二三三〉