あい‐かまえて【相構へて】
[副] 1 よく注意して。十分に用心して。「彼の塔に行きて、—戸を開きて入りぬ」〈今昔・二・一九〉 2 (あとに禁止の語を伴って)必ず。決して。「—深く嘆き給ふべからず」〈曽我・一一〉
羹(あつもの)に懲(こ)りて膾(なます)を吹(ふ)く
《「楚辞」九章から》羹(あつもの)(熱い吸い物)を飲んでやけどをしたのにこりて、冷たいなますも吹いてさますという意。前の失敗にこりて必要以上の用心をすることのたとえ。 [補説]「熱い物に懲りて膾...
あと‐ずさ・る【後退る】
[動ラ五(四)] 1 驚きや恐れなどのために、前を向いたままうしろへさがる。あとじさる。「用心しながらゆっくりと—・る」 2 ためらって消極的になる。あとじさる。「—・って会長職を引き受けない」
石橋(いしばし)を叩(たた)いて渡(わた)る
堅固に見える石橋でも、なお、安全を確かめてから渡る。用心の上にも用心深く物事を行うことのたとえ。
いのち‐づな【命綱】
1 高い場所や海の中などの危険な場所で仕事をするとき、用心のためにからだに巻きつけておく綱。また、救命ブイや救助艇にわたす綱など。 2 「命の綱」に同じ。「この資金が最後の—だ」
いましめ【戒め/誡め/警め/縛め】
1 前もって注意すること。また、その言葉。訓戒。「今後の—とする」 2 過ちを犯さないようにこらしめること。「—に廊下に立たされる」 3 (縛め)しばること。また、その縄。「—を解く」 4 禁錮...
いん‐す【印子】
《「す(子)」は唐音》 1 「印子金」の略。 2 純良の金で作った製品。いんし。「日比(ひごろ)立ち入る家に—の獅子の香炉あり」〈浮・昼夜用心記〉
えて‐は【得ては】
[副]《副詞「えて」+係助詞「は」から》ともすると、えてして。「どなたも御用心なさりませ、—心のおもやとらるる」〈松翁道話・三〉
えん‐てい【淵底】
1 深い水の底。 2 物事の奥深いところ。おくそこ。 3 (副詞的に用いて)深く。詳しく。「—しりてしかけたる方便(てだて)おそろし」〈浮・昼夜用心記〉
かい‐しん【戒心】
[名](スル)油断しないこと。よく用心すること。「—を怠らない」