かみ‐や【紙屋】
1 紙類を売る店。また、その人。 2 紙を作る家。また、その人。 3 「紙屋院」「紙屋紙」の略。
かみや‐いん【紙屋院】
平安時代、京都の紙屋川のほとりにあった、官立の製紙加工所。かんやいん。かんや。かやいん。
かや‐いん【紙屋院】
⇒かみやいん
かみや‐がみ【紙屋紙】
平安時代、紙屋院で製した上質の紙。のちには、宮中で用いた反故(ほご)紙をすき返して作った。こうやがみ。かんやがみ。かやがみ。→薄墨紙(うすずみがみ)
かや‐がみ【紙屋紙】
⇒かみやがみ
かみや‐がわ【紙屋川】
京都市西部を流れる川。鷹峰(たかがみね)山中に源を発し、北野天満宮の西を流れたのち、天神川となって桂川に合流する。[歌枕]
かみや‐じへえ【紙屋治兵衛】
浄瑠璃「心中天(てん)の網島」の主人公。大坂天満の紙屋の主人で、遊女小春と恋に落ち、貞節な妻おさんの心尽くしもむなしく、小春と心中する。紙治(かみじ)。
かん‐や【紙屋】
《「かみや」の音変化》 1 「紙屋院(かみやいん)」に同じ。 2 「紙屋紙(かんやがみ)」の略。
かんや‐がみ【紙屋紙】
「かみやがみ(紙屋紙)」に同じ。
こうや‐がみ【紙屋紙】
「かみやがみ」の音変化。「—の草子」〈源・玉鬘〉