へそ‐の‐お【臍の緒】
胎児のへそと母体の胎盤をつなぐ、ひも状の器官。胎児はこれを通して母体から栄養をとる。臍帯(せいたい・さいたい)。ほぞのお。
臍(へそ)の緒(お)切(き)ってから
《臍の緒は出生後すぐ切るところから》この世に生まれ出てから。
へそ‐の‐した【臍の下】
下腹。また、陰部。「—に知恵のない人(=色欲におぼれる人)」
へそ‐まがり【臍曲(が)り】
[名・形動]ひねくれていて素直でないこと。また、そのさまや、そのような人。偏屈。あまのじゃく。つむじまがり。「あんな—は初めてだ」「—なことを言うな」
臍(へそ)を曲(ま)・げる
機嫌をそこねて意固地になる。また、気に入らないことがあってわざと意地悪する。つむじを曲げる。「つまらないことですぐ—・げる」
ほぞ【臍】
《古くは「ほそ」》 1 へそ。 2 決心。また、本心。→臍を固める
ほぞ‐おち【臍落ち/蔕落ち】
《古くは「ほそおち」》 1 へその緒が落ちること。 2 果実が熟して自然に落ちること。また、その果実。 3 機が熟すること。また、物事が成就すること。「—するまで待ってはゐられぬ」〈浄・鎌倉実記...
ほぞくり‐がね【臍繰り金】
《「へそくり」の「へそ」を「臍」と解して「ほぞ」といったもの。「ほそくりがね」とも》ひそかにためた金。へそくりがね。「二十余年に—十二貫五百目になしぬ」〈浮・永代蔵・一〉
ほぞち【臍落】
《「ほぞおち」の音変化か。古くは「ほそち」「ほそぢ」とも》 1 「ほぞおち1」に同じ。「さもあらばあれ大和心し賢くは—につけてあらすばかりぞ」〈後拾遺・雑六〉 2 (ふつう「熟瓜」と書く)よく熟...
ほぞ‐の‐お【臍の緒】
《古くは「ほそのお」》 1 へその緒。臍帯(さいたい)。 2 生まれた子のへその緒を竹刀で切る儀式。また、その役目の人。「御—は殿の上、御乳つけは橘の三位」〈紫式部日記〉