しき‐なみ【頻波/重波】
次から次にしきりに寄せてくる波。「—にたのみをかけし住吉の松もやいまは思ひすつらん」〈玉葉集・神祗〉
しき‐まき【重播き/頻播き】
上代の天つ罪の一。他人が穀物の種をまいた上に、さらに種をまいて穀物の生育を害すること。「時に素戔嗚尊(すさのをのみこと)、春は則ち—し」〈神代紀・上〉
しげ‐どう【重籐/滋籐】
《「しげとう」とも》弓の束(つか)を黒漆塗りにし、その上を籐で強く巻いたもの。大将などの持つ弓で、籐の巻き方などによって多くの種類がある。正式には握り下に28か所、握り上に36か所巻く。
しげのい【重の井/滋野井】
浄瑠璃「丹波与作待夜(たんばよさくまつよ)の小室節(こむろぶし)」とその改作「恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)」およびその系統の諸文芸に登場する人物。由留木(ゆるぎ)家の乳人(めの...
しげのいこわかれ【重の井子別れ】
浄瑠璃「恋女房染分手綱」10段目の通称。重の井とその子三吉が主家への義理から親子の名のりができずに別れる。
しげのぶ‐がわ【重信川】
愛媛県中央部を流れる川。高縄半島の東三方ヶ森(ひがしさんぽうがもり)(標高1233メートル)南麓に源を発し、ほぼ南西流して松山平野に出て西に流れを変え松山市南部で伊予灘に注ぐ。長さ36キロ。伏流...
しげひら【重衡】
握り飯に茶をかけて食べること。平重衡が奈良の東大寺などと戦って勝った故事を踏まえて、東大寺などで始めた奈良茶飯よりこのほうがまさるというしゃれ。
しげ‐ぶち【重縁】
1 「四五(しご)」に同じ。 2 縁飾りなどをたくさんつけた容器。
しぶ・く【繁吹く/重吹く】
[動カ五(四)] 1 雨まじりの風が吹きつける。また、激しい雨が吹きつけるように降る。「—・いてあたりがかすむ」 2 しぶきが飛び散る。「血が—・く」
じゅう【重】
[名] 1 「重箱」の略。「お—」 2 段階。位。「面白き位より上に、心にも覚えず、あっと云ふ—あるべし」〈花鏡〉 3 (他の語の上について) ㋐一般的なものより重いことを表す。「—金属」「—...