あて‐がき【宛書(き)/充て書(き)】
1 封書・葉書などの表に記す相手の住所および氏名。宛名。上書き。 2 古文書で、文書の末尾または書き出しに書かれた相手の名。あてどころ。
いっぴつ‐けいじょう【一筆啓上】
「簡単に申しあげます」の意で、男子の手紙の書き出しに使う語。「—仕(つかまつ)り候」
今(いま)は昔(むかし)
今から見れば昔のこと。今では昔のこと。説話や物語文学の書き出しに用いられる慣用句。「—、竹取の翁といふもの有りけり」〈竹取〉
き‐く【起句】
1 漢詩の第1句。特に、絶句の第1句。起(き)。→起承転結(きしょうてんけつ) 2 詩文の書き出しの句。
くだし‐ぶみ【下文】
上位者が下位者あてに下した公文書。平安時代から中世、院の庁・摂関家・将軍家・政所(まんどころ)などから、それぞれの支配下にある役所や人民などに出された。書き出しに「下(くだす)」の文言がある。
くち‐がき【口書(き)】
1 筆を口にくわえて書や画をかくこと。 2 手紙などの書き出し。はしがき。序言。 3 江戸時代、被疑者などの供述を記録したもの。足軽以下、百姓・町人に限っていい、武士の場合は口上(こうじょう)書...
けい‐しゅつ【掲出】
[名](スル)人の目に触れるように、書き出して示すこと。「合格者名を—する」
こう‐びん【幸便】
1 都合よく便りのついでのあること。よいついで。「—に託する」 2 手紙を人に託すとき、書き出しやあて名のわきに書く言葉。
さてもその後(のち)
古浄瑠璃の文の書き出しに用いられる慣用的表現。このようにして、そののち。「—箕田(みた)の源太広綱は」〈浄・頼光跡目論〉
しょ‐ふで【初筆】
1 いちばん初めに書き記すこと。 2 一番であること。第一であること。筆頭。「(赤十字社支部ニ)村の—に入社(はい)ったのさ」〈木下尚江・良人の自白〉 3 歌舞伎の番付や看板に一座の俳優の名を列...