えん【燕】
中国、春秋戦国時代の国。戦国七雄の一。周の武王の弟、召公奭(しょうこうせき)を祖とし、薊(けい)(北京付近)に都して、現在の河北・遼寧省と朝鮮半島北部を領有。前222年、秦(しん)に滅ぼされた...
えん【燕】
[人名用漢字] [音]エン(呉)(漢) [訓]つばめ 1 鳥の名。ツバメ。「燕雀(えんじゃく)・燕尾服/海燕・飛燕」 2 くつろぐ。「燕居」 3 酒盛り。「燕飲」 4 古代中国の国名。「燕京(え...
えん‐いん【宴飲/讌飲/燕飲】
酒盛り。「銭つもりて尽きざる時は、—声色を事とせず」〈徒然・二一七〉
えんうん‐じゅうろくしゅう【燕雲十六州】
中国、五代の後晋(こうしん)を建国した石敬瑭(せきけいとう)が、936年、契丹(きったん)族の遼に割譲した華北平野の16州。幽(燕とも。北京)・薊(けい)・涿(たく)・檀(たん)・順・瀛(えい)...
えん‐か【燕窩】
中国料理の材料とするアナツバメの巣。多く湯菜(タンツァイ)とよぶスープの実とする。燕巣(えんそう・えんず)。つばめの巣。
えん‐がく【燕楽】
中国で、古代から宴会の席で演奏した音楽。各時代の新しい流行や、西域から移入された胡楽(こがく)などを取り入れたもの。儀式のときの雅楽に対して俗楽ともいった。
えんがん‐こけい【燕頷虎頸】
《「後漢書」班超伝から。燕(つばめ)のような頷(あご)と虎(とら)のような頭を持った人の意》遠国で諸侯となるべき人の顔つき。封侯(ほうこう)となるべき貴人の相。燕頷虎頭。
えん‐きょ【燕居】
《「燕」はやすらう意》仕事をしないで、くつろいで過ごすこと。「地頭の出仕も相やめ、—せる川勝」〈浄・聖徳太子〉
えんけい【燕京】
中国、北京(ペキン)の古称。春秋戦国時代に燕の都があったところからいう。
えん‐ざ【宴座/燕坐】
1 「宴の座」に同じ。 2 座禅をすること。「面壁—すといへども習禅にはあらざるなり」〈正法眼蔵・行持下〉