かめぎく【亀菊】
鎌倉前期の京都の白拍子(しらびょうし)。後鳥羽上皇の寵姫。上皇が亀菊に与えた摂津国長江・倉橋両荘の地頭職の停廃を幕府に要求したことが、承久の乱の一因になったという。生没年未詳。
かるだい【伽留陀夷】
《(梵)Kālodāyinの音写》仏弟子の一人。修行僧としてふさわしくない行いが多く、そのため仏が戒律を制定したという。
かわかみ‐の‐たける【川上梟帥】
日本書紀にみえる、景行天皇の時代の九州熊襲(くまそ)の首長。小碓尊(おうすのみこと)に殺されたときに、その強さをたたえて尊に日本武(やまとたける)の名を奉ったという。古事記では、熊曽建(くまそた...
かん‐いんし【関尹子】
中国、周時代の秦(しん)の伝説的な思想家。本名、尹喜(いんき)。函谷関(かんこくかん)を守る役人であったので、つけられた名。その思想は「荘子」などに断片的に残っているのみで、著書「関尹子」は後世...
かんろく【観勒】
7世紀の百済(くだら)の僧。602年に来日し、暦法・天文地理・方術の書を伝えた。日本最初の僧正に任ぜられたという。生没年未詳。
がっかい【月蓋】
古代インドの大富豪。悪疫が流行したとき、仏の教えに従って弥陀三尊の像を造って祈念し、病気をしずめたという。月蓋尊者。
きぎ‐たかたろう【木々高太郎】
[1897〜1969]大脳生理学者・小説家。山梨の生まれ。本名、林髞(たかし)。ソ連に留学し、パブロフの条件反射理論を日本に紹介。一方で探偵小説作家としても注目を集め、探偵小説芸術論を展開。「推...
き‐さつ【季札】
[前575ころ〜前485ころ]中国、春秋時代の呉の王子。その才徳によって兄たちから位を譲られたが、固辞して清節を守った。徐君が札の剣を欲しているのを知り贈ろうとしたが、すでに没していたため、墓辺...
キッド【William Kidd】
[1645?〜1701]英国の海賊。スコットランドの生まれ。はじめ私掠(しりゃく)船船長として活動するが、次第に海賊化。1701年ロンドンで絞首刑。世界のどこかに財宝を隠したという伝説があり、ポ...
きのくにや‐ぶんざえもん【紀国屋文左衛門】
[?〜1734]江戸中期の豪商。本姓は五十嵐。紀伊の人。世に紀文と称せられる。嵐を冒して江戸にみかんを輸送したり、江戸の大火の際に材木を買い占めたりして巨富を築いたが、晩年は零落したという。