あわたぐち‐よしみつ【粟田口吉光】
鎌倉後期の刀工。名は藤四郎。岡崎正宗・郷義弘とともに「三作」といわれる。「平野藤四郎」「一期一振」などの名物の作者で、特に短刀にすぐれた。生没年未詳。
いそ‐の‐ぜんじ【磯禅師】
静御前(しずかごぜん)の母。鎌倉前期の舞楽の名手と伝えられる。生没年未詳。
いちもんじ‐すけのり【一文字助則】
鎌倉前期の刀工。備前の人。助宗の子。後鳥羽上皇の御番鍛冶(ごばんかじ)として仕えたという。小一文字と称される。生没年未詳。
いちもんじ‐すけむね【一文字助宗】
鎌倉前期の刀工。備前の人。則宗の子。後鳥羽上皇の御番鍛冶として仕えたという。大一文字と称される。生没年未詳。
いっさん‐いちねい【一山一寧】
[1247〜1317]中国台州(浙江省)出身の臨済宗の僧。元(げん)の使者として来日し、鎌倉幕府に疑われて幽閉されたこともあったが、のち、建長寺・円覚寺・南禅寺に歴住。五山文学隆盛の糸口を作った...
かも‐の‐ちょうめい【鴨長明】
[1155〜1216]鎌倉前期の歌人。通称、菊大夫。名は「ながあきら」とも読む。京都下鴨神社禰宜(ねぎ)の家に生まれ、のちに社司に推挙されたが実現せず、失意のうちに出家。山城国日野の外山(とやま...
くじょう‐かねざね【九条兼実】
[1149〜1207]鎌倉初期の公卿。藤原忠通の子。九条家の祖。法名は円証。源平争乱期に複雑な政治生活を送るが、源頼朝と結び、摂政・関白となった。博学をもって知られ、典礼・和歌・音楽・書に秀でた...
これやす‐しんのう【惟康親王】
[1264〜1326]鎌倉幕府第7代将軍。在職1266〜1289。第6代将軍宗尊親王の子。執権の北条貞時に将軍職を退任させられた後、京に送還され、出家。
しなののぜんじ‐ゆきなが【信濃前司行長】
鎌倉初期の人。関白九条兼実の家司(けいし)であった中山行隆の子。徒然草の記述では平家物語の作者に擬されている。生没年未詳。
じょうけい【貞慶】
[1155〜1213]平安末期から鎌倉初期の法相(ほっそう)宗の僧。初め興福寺に入り、のち、海住山寺に住持した。戒律を厳守し、旧仏教の改革を提唱。法相宗の中興と称された。著「愚迷発心集」など。笠...