・・・と認め、同志藤森は、「僕自身いわゆる指導部の一員として」「中條的批難は別として」「僕の知る限り同盟の誰も」「作品を非難しても君の階級的意志を否定する者はない」同志林の才能や長所その他についての「考察や反省は今迄も指導部でされてきた。今後は一・・・ 宮本百合子 「前進のために」
・・・所謂良心的知識人的要素が、経済的文化的現実に即して観察すれば全く大衆の一員でありながら、知識人的意識とでもいうようなものの残像で観念の上では自分たちのインテリゲンツィア性を自意識しながら、実際の結果としては大衆のおくれた底辺に順応しているよ・・・ 宮本百合子 「全体主義への吟味」
・・・ それで興味のある点は、いつでもソヴェト全体が、生活の目標として、努力の目標としている点を子供にも理解させて、子供が大人の生活と同じに、自分が社会の一員として感ずるように、脚本を通して教育して行くということと、それから主題の扱いかたに全・・・ 宮本百合子 「ソヴェト・ロシアの素顔」
・・・その幸福をもっともよろこぶことができ、その不幸をもっとも悲しむことができる。働く大衆の一人を失うことをわれわれは最大の悲しみとするのである。だからすべての人の先頭に立って闘うことができる。その一員たるわれわれになぜこのような無謀なことができ・・・ 宮本百合子 「それに偽りがないならば」
・・・この習慣が党の活動家の常識のうちにも反映しているということがこの誤解の一因です。これを政治家の場合にあてはめて革命的政治家が当時の道長を模して満足していると言ったら笑話としてさえ通用しないでしょう。うぬぼれの象徴にさえなり得ない噴飯事です。・・・ 宮本百合子 「文学について」
出典:青空文庫