えびすさぶろう【恵比須三郎】
恵比須の異称。伊弉諾尊 (いざなぎのみこと) ・伊弉冉尊 (いざなみのみこと) の第3子といわれる俗説からという。
えびすぜに【恵比須銭】
1 数人でお金を分配したときに割り切れないはした金。 2 絵銭の一。表に恵比須が描いてある貨幣。
えびすぜん【夷膳/恵比須膳】
1 一人用の膳の側面を人の面前に向けて据えること。礼儀に反した行いとして忌まれる。横膳。 2 飯と汁とを反対に並べること。えびすおしき。左膳。
えびすだい【恵美須鯛】
イットウダイ科の海水魚。全長約45センチ。マダイに似るが、うろこが硬いので鎧鯛 (よろいだい) ・具足鯛 (ぐそくだい) ともいう。南日本で漁獲。見栄えがよいので祝儀に用いる。
えびすば【恵比須歯】
上あごの第一門歯のうち右側の歯の俗称。左側を大黒歯とよぶ。
えびすばしら【恵比須柱】
民家で、大黒柱に次ぐ主要な柱。大黒柱と相対するものをさすことが多い。
えびすまい【恵比須舞】
1 民俗芸能の一つで、大漁を祈って恵比須に扮して舞うもの。神楽などの一部、七福神の舞の一つとして行われたりする。また、人形で演じることもある。 2 近世、正月に恵比須に扮して祝福して歩いた門付け芸。 3 「恵比須回し」に同じ。
えびすまつり【恵比須祭(り)】
1 「恵比須講」に同じ。 2 西日本で不漁のときに、好漁になることを願ってする酒盛り。まんなおし。
えびすまわし【恵比須回し】
近世、初春の祝福芸として、首にかけた箱の中で、恵比須の人形を舞わせて見せた大道芸人。摂津国西宮の夷宮(兵庫県西宮神社)をその根拠地とした。えびすかき。えびすまい。《季 新年》
えびすむかえ【恵比須迎え】
近世、奈良で正月2日の早朝、吉野の村民が恵比須の絵像を売り歩いたこと。また、その呼び声。「二日のあけぼのに、—、と売りける」〈浮・胸算用・四〉