・・・とか「血を啜って結盟する」とか「二世かけてちぎる」とかいうような、深い全身全霊をかけての結合をせねばやまない激しいところを持っている。これが対人関係における日本的性格の一つの著しい特徴であろう。したがっていったん、その結合が破れたときにはそ・・・ 倉田百三 「人生における離合について」
・・・ 第二のクライマックスは赤穂城内で血盟の後復讐の真意を明かすところである。内蔵助が「目的はたった一つ」という言葉を繰り返す場面で、何かもう少しアクセントをつけるような編集法はないものかと思われた。たとえば城代の顔と二三の同志の顔のクロー・・・ 寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
・・・七年には歴史的な血盟団の事件、五・一五事件もあり、日本には所謂非常時という空気が着々濃厚になって来た。それにつれて、ラジオ加入は増大し、「最初の百万に達するには七年十ヵ月を要したにかかわらず、次の百万増加には三年一ヵ月、更に次の百万増加には・・・ 宮本百合子 「「ラジオ黄金時代」の底潮」
出典:青空文庫