・・・保吉の書斎の机の上には、読みかけたロシュフウコオの語録がある。――保吉は月明りを履みながら、いつかそんな事を考えていた。 芥川竜之介 「魚河岸」
・・・ この間、アランの『文学語録』という本を頂いた。はじめの方に散文と詩とのことが語られているところがある。アランに云わせると、散文は自己自身と他からの働きかけとの間の調整を求めるのを法則としていて、従って外的ないろいろな力に追いまわさ・・・ 宮本百合子 「作品のよろこび」
・・・唐書 北夢瑣言全唐詩話 桐薪唐詩紀事 玉泉子六一詩話 南部新書滄浪詩話 握蘭集彦周詩話 金筌集三山老人語録 漢南真稿雪浪斎日記 ・・・ 森鴎外 「魚玄機」
・・・は石清水物語と呼ばれている部分で、信玄や老臣たちの語録である。これは古老の言い伝えによったものらしいが、非常におもしろい。は軍法の巻で、何か古い記録を用いているであろう。は公事の巻で、裁判の話を集録しているが、文章はに似ている。は将来軍記で・・・ 和辻哲郎 「埋もれた日本」
出典:青空文庫