┌細君、小枝 │七歳の伸一┌富井行雄┤四つの健吉│ │百姓 与田初五郎│ └ 酒井「五兵衛さん」│石田重吉┐直次 つや子└ ひろ子└進三〔欄外に〕・・・ 宮本百合子 「「播州平野」創作メモ」
・・・ 酒井とその宿主の婆との衝突、エルゼという人物などはそういう作者の見とおしで扱われている。コンムニストでも決して善玉揃いではない。「何しろ沢山の党員だし、古い歴史をもった党だからタマには蛆虫も湧くんさ。南京虫はどこにでもいる。」 コ・・・ 宮本百合子 「プロレタリア文学における国際的主題について」
播磨国飾東郡姫路の城主酒井雅楽頭忠実の上邸は、江戸城の大手向左角にあった。そこの金部屋には、いつも侍が二人ずつ泊ることになっていた。然るに天保四年癸巳の歳十二月二十六日の卯の刻過の事である。当年五十五歳になる、大金奉行山本・・・ 森鴎外 「護持院原の敵討」
出典:青空文庫