ししついじょうしょう【脂質異常症】
血液中のコレステロールや中性脂肪など脂質の値に異常がある状態。以前は「高脂血症」とよばれていた。この状態を放置すると動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞などさまざまな生活習慣病の危険性が高まる。日本動脈硬化学会が平成19年(2007)に発表した指針では、血清1デシリットル中、中性脂肪が150ミリグラム以上、LDLコレステロール(悪玉)が140ミリグラム以上、HDLコレステロール(善玉)が40ミリグラム未満の場合とされている。脂質代謝異常症。
ししつたいしゃいじょうしょう【脂質代謝異常症】
⇒脂質異常症
ししつにじゅうそう【脂質二重層】
細胞膜の基本構造を成す、リン脂質を主とする膜。隙間なく並んだリン脂質が疎水性部分を内側に、親水性部分を外側に向けて二重の層となる。細胞膜の表面は親水性をもち、内部は脂肪酸に満ちて細胞の内外を遮断する障壁の役目をもつ。リン脂質二重層。脂質二分子膜。
ししつにぶんしまく【脂質二分子膜】
⇒脂質二重層
ししつこうかやく【脂質降下薬】
コレステロールや中性脂肪など、血液中の脂質の量を減らす薬の総称。脂質異常症の治療薬であり、スタチン系薬剤が広く使用される。
ししつナノりゅうし【脂質ナノ粒子】
直径10ナノメートルから1000ナノメートル程度の脂質を主成分とする粒子。この粒子に、生体内で分解されやすい薬剤や抗体を作る上で必要なDNA・mRNAを収めることで、必要な部位に送達することが可能になる。非ウイルス性のドラッグデリバリーシステムとして利用される。LNP(lipid nanoparticle)。