しわすあぶら【師走油】
師走に油をこぼすと火にたたられるとして、こぼした人に水をかける風習。
しわすぎつね【師走狐】
師走ごろのキツネ。鳴き声が特にさえて聞こえるという。「—の如く、こんこんといふほど張ってござる」〈狂言記・末広がり〉
しわすぼうず【師走坊主】
《歳末には忙しい世間から相手にされず、布施も少ないところから》やつれたみすぼらしい坊主。また、みすぼらしい身なりをした人のたとえ。「殊に—とて、(世間ノ人ガ)この月はいそがしさに取りまぎれ、親の命日も忘れ」〈浮・胸算用・一〉
しわすろうにん【師走浪人】
《歳末には忙しい世間から相手にされないところから》落ちぶれてみすぼらしい浪人。また、みすぼらしい身なりをした人のたとえ。「引けば破れる、掴 (つか) めば跡に師走坊主—」〈浄・阿波鳴渡〉