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・・・ 苅った稲も扱きばしで扱き、ふるいにかけ、唐臼ですり、唐箕にかけ、それから玄米とする。そんな面倒くさい、骨の折れる手数はいらなくなった。くる/\廻る親玉号は穂をあてがえば、籾が面白いほどさきからとび落ちた。そして籾は、発動機をかけた自動・・・
黒島伝治
「浮動する地価」
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・・・「おキレの角はクンクンクン ばけもの麦はザック、ザック、ザ、 からすカーララ、カーララ、カー、 唐箕のうなりはフウララフウ。」 みんなはいつの間にか棒を持っていました。そして麦束はポンポン叩かれたと思うと、もうみ・・・
宮沢賢治
「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」