身を持する
生活態度を厳しく守り続ける。
身を知る雨
《「伊勢物語・一〇七」の「数々に思ひ思はず問ひがたみ身を知る雨は降りぞまされる」による》自分の身の程を知る雨の意から、涙のこと。
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ
一身を犠牲にする覚悟で当たってこそ、窮地を脱し、物事を成就することができる。
身を捨てる
1 一身を犠牲にする。「—・てる覚悟で事に当たる」 2 出家する。「—・てむも惜しかるまじき齢」〈源・若菜下〉 3 からだを投げ出す。ひれ伏すようにする。「—・てて額 (ぬか) をつき」〈更級〉
身を立てる
1 立身出世する。「—・て名を揚げる」 2 生計を成りたたせる。「俳優として—・てる」
身を尽くす
自分のすべてをそのために捧げる。一身を捧げる。和歌では多く「澪標 (みおつくし) 」にかけて用いる。「わびぬれば今はたおなじ難波なる—・しても逢はむとぞ思ふ」〈後撰・恋四〉
身を抓む
わが身をつねって人の痛さを知る。自分に引き比べて人に同情する。「ほどもなく消えぬる雪はかひもなし—・みてこそ哀れと思はめ」〈拾遺・恋一〉
身を挺する
《「挺身 (ていしん) 」の訓読みから》身を投げ出して事を行う。また、率先して事に当たる。「おぼれかけている幼児を—・して救う」
身を投ずる
1 身投げをする。「断崖から—・ずる」 2 みずから進んで身を置いて熱中する。「政界に—・ずる」
身を投げる
1 投身自殺をする。「屋上から—・げる」 2 からだを投げ出すようにして速く走る。「狐、—・げて逃ぐれども」〈宇治拾遺・一〉 3 物事に熱中する。「鞠に—・ぐる若君達」〈源・若菜上〉