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・・・従って到底御用立出来ませんから、悪しからず御了承下さい。これは全く事実の問題です。気持ちの上のかけ引なぞ全くございませぬ。あなたに対する誠意の変らぬことを、若し出来れば信じて下さい。窓の下、歳の市の売り出しにて、笑いさざめきが、ここまで聞え・・・
太宰治
「虚構の春」
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・・・なるほど、細根大根を漢音に読み細根大根といわば、口調も悪しく字面もおかしくして、漢学先生の御意にはかなうまじといえども、八百屋の書付に蘿蔔一束価十有幾銭と書きて、台所の阿三どんが正にこれを了承するの日は、明治百年の後もなお覚束なし。 こ・・・
福沢諭吉
「小学教育の事」