今日の一般の人を心から考えさせた事件だと思います。あそこに預けられた子供の率をみると去年は一躍二百余名に上り、そのうち八〇パーセントが殺されました。昨年このようにあずけられる子供の数が増えて殺された率も多かったということと・・・ 宮本百合子 「“生れた権利”をうばうな」
・・・ われわれは、生産経済計画を百パーセントに充すとともに、文化戦線を閑却してはいけない。九千人の労働者から九百人の文学衝撃隊は、ちっとも多くないんだ。寧ろ少い!」 カサのない電球が天井から二箇所にぶら下って室内を照している。緊張した空・・・ 宮本百合子 「「鎌と鎚」工場の文学研究会」
・・・だまされる可能性が百パーセントお化粧の上に見えている人でも私はだまされるとは思っておりません。こういうようなものでありますのに、いろいろな社会の建設、進歩のためには自分の好き嫌いの感情でわれわれは今だまされている。もしだまされていないならあ・・・ 宮本百合子 「幸福の建設」
・・・――都会人口の九三パーセント、農村人口の七九・四パーセントが過去の知的暗黒を追っぱらいつつあるのだ。――サア、本を! 新聞を!―― 字さえ読めればソヴェト同盟の勤労者にとって読みたいもの、よまねばならぬというものが山・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
・・・五ヵ年計画はソヴェトの重工業=生産手段の生産を三三〇パーセント拡大する。新設される四十二の発電所は二百二十億キロワット時の電力を生産各部門に供給するだろう。大きな西日が鋤をひっぱる馬の背とケシの花とを越えて静かに彼方の地平線に沈もうとする曠・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
・・・戸坂さんは作品を、生活態度として買ってしまって百パーセント信頼してくれるけれど、作品批評としてはそれを承服しない人もあるでしょう。 重治は現実につめよっているが丸彫りにしていないと云ったが、そういうところか。 いずれにしろ、前へ、前・・・ 宮本百合子 「獄中への手紙」
・・・ 昭和十四年には、その春小学校を卒業した子供たちの三九パーセントがそれぞれ就職している。九十二万五千九百五十五人という少年少女が、労働の給源となった。それでさえ、求人の四割を充しただけで、公の職業紹介によらない斡旋屋は、小学生一人につい・・・ 宮本百合子 「国民学校への過程」
・・・ソヴェトの生産振興の為の五ヵ年計画は一一〇パーセントの全生産拡張プランとともに生活全線を社会主義再建設に向って勇敢にねじ向けてしまった。―― が、そのことは又別に話すとして、地図にかえろう。我々はモスクワ市の環状ブルワールを見つけたい。・・・ 宮本百合子 「子供・子供・子供のモスクワ」
・・・各取引ごとに一パーセントとされているこの税も一年間の負担を通算すれば、各人四パーセントから五パーセントの支出となる。赤字家計は三千七百円ベースでは支えきれない。文化面で一冊の書籍は、これまでの定価になかった五パーセントの取引税を読者のポケッ・・・ 宮本百合子 「今日の日本の文化問題」
・・・だって、もうあの職場じゃ九十五パーセント突撃隊じゃないか! ソヴェトのプロレタリアートは雨傘なんてなしで「十月」をやりとげた。一九三〇年、モスクワの群集中にある一本の女持雨傘は、或る時コーチクの外套ぐらい階級性を帯びるのだ。 歩道の・・・ 宮本百合子 「三月八日は女の日だ」
出典:青空文庫