ひとつべっつい【一つ竈】
1 一つだけ設けたへっつい。 2 《形が1に似るところから》剃髪 (ていはつ) 後にもう一度髪を伸ばし始めて、まだ結髪できないときの、月代 (さかやき) と額だけをそった髪形。 3 歌舞伎の鬘 (かつら) の一。2を表したもので、坊主あがりの悪党の役に用いる。
ひとつぼし【一つ星】
1 明け方または夕方にただ一つ出ている星。明けの明星。また、宵の明星。金星。 2 航海の方位の基準とする星。北極星。
ひとつまえ【一つ前】
重ね着をするとき、1枚1枚交互でなく一つにまとめて前を合わせること。
ひとつまつ【一つ松】
ただ1本だけ立っている松。一本松。孤松。「—幾代か経ぬる吹く風の声の清きは年深みかも」〈万・一〇四二〉
ひとつみ【一つ身】
並幅の布1枚で後ろ身頃 (みごろ) を仕立てた乳児用の着物。後ろの中央に背縫いがない。
ひとつむすめ【一つ娘】
ひとりむすめ。「またなくかしづく—を」〈源・賢木〉
ひとつめ【一つ目】
1 目が一つであること。「—の化けもの」 2 《「め」は接尾語》順番の最初。1番目。「乗り換えて—の駅で降りる」
ひとつめこぞう【一つ目小僧】
額に目が一つしかない妖怪。関東・東北地方では事八日 (ことようか) の夜に来るといって、目の多いかごを門口に高く立てて追い払う行事をする。目一つ小僧。大眼 (だいまなこ) 。
ひとつもん【一つ紋】
背に一つだけつけた紋。また、その紋服。略装用。一所紋 (ひとところもん) 。
ひとつや【一つ家】
1 同じ一つの家。「—に寝泊まりする」 2 人里はなれた所に1軒だけある家。一軒家。