くだりあめ【下り飴】
地黄煎 (じおうせん) を加えて固めた茶色の固い飴。下痢に効くところからの名、また上方 (かみがた) から江戸へ下ってきた飴であるところからの名ともいう。
くだりあゆ【下り鮎】
「落ち鮎」に同じ。《季 秋》
くだりうなぎ【下り鰻】
「落ち鰻」に同じ。《季 秋》
くだりがつお【下り鰹】
春、北上し、夏の終わりから秋にかけて日本の太平洋岸を南下するカツオ。脂がのって美味。戻り鰹。→上り鰹
くだりげぎょ【降り懸魚】
破風 (はふ) の下方の両脇に設けられた懸魚。桁 (けた) の端を隠すために取りつける。脇懸魚。桁隠し。
くだりざか【下り坂】
1 下りになる坂道。⇔上 (のぼ) り坂。 2 物事の盛りが過ぎてしだいに衰えていくこと。「景気は—だ」「天気が—になる」⇔上 (のぼ) り坂。
くだりさかずき【下り杯】
地方向けに上方 (かみがた) で作られた安物の杯。多く江戸で用いられた語。「—一つ、薫物 (たきもの) 一貝とりて」〈浮・一代男・二〉
くだりざけ【下り酒】
上方 (かみがた) から来た酒を江戸でいう語。
くだりさつま【下り薩摩】
《17世紀中ごろに、外記節 (げきぶし) の創始者、薩摩外記が京都から江戸に下って語りはじめたところから》外記節の通称。
くだりざま【下り様】
物事が悪い方へ向かっていくようす。「かれ悪事を思ふは—の事なれば」〈発心集〉