世間晴れて
隠したりしないでおおっぴらに。公然と。「—わが恋人を知らすべし」〈浮・諸艶大鑑・五〉
世間を狭くする
信用を失って、世人との交際範囲を狭くする。肩身を狭くする。
世間を張る
広く世間づきあいをする。また、世間体を気にして見えを張る。「—・って棟の高き家には」〈浮・胸算用・一〉
せけんぎ【世間気】
見えをはり、外聞を気にすること。世間体 (せけんてい) を繕う心。「兼ねて用心せよと、—のかしこき人の言ひしらせける」〈浮・織留・六〉
せけんぐち【世間口】
世間のうわさ。世間の口。「読誦 (どくじゅ) のほか、—を閉ぢたれば」〈浄・出世景清〉
せけんさわがせ【世間騒がせ】
[名・形動]世間の人々を騒がせるような事柄であること。また、そのさま。人騒がせ。「—な事件」
せけんし【世間師】
1 世間に通じていて巧みに世を渡ること。悪賢く世を渡ること。また、その人。 2 旅から旅を渡り歩いて世渡りをする人。
せけんじゃ【世間者】
1 世間一般の人。俗人。僧侶などからみていう。「—は楽しみなき事に楽しみありと見て、其の執心を離るる事なし」〈ぎやどぺかどる・下〉 2 世慣れた人。〈日葡〉
せけんしらず【世間知らず】
[名・形動]経験が浅く、世の中の事情にうといこと。また、その人やそのさま。世間見ず。「—な(の)青二才」
せけんずれ【世間擦れ】
[名](スル)実社会で苦労した結果、世間の裏に通じて悪賢くなること。「—していない人」 [補説]文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「世間を渡ってずる賢くなっている」と、「世の中の考えから外れている」の、どちらの意味だと思うかを尋ねたところ、次のような結果が出た。 平成16年度調査平成25年度調査世間を渡ってずる賢くなっている(本来の意味とされる)51.4パーセント35.6パーセント世の中の考えから外れている(本来の意味ではない)32.4パーセント55.2パーセント