ぶんしせいぶつがく【分子生物学】
生命現象を、分子遺伝学などを基に、分子レベルで解明しようとする現代生物学の一分野。
ぶんしせつ【分子説】
異種の原子どうしに限らず、同種の原子どうしの結合によっても生じる粒子を想定して分子と名づけ、原子を分子の構成要素とする考え方。原子説の弱点を補い、気体反応の法則を説明するため、1811年にアボガドロが提唱。
ぶんしたいせき【分子体積】
⇒分子容
ぶんしねつ【分子熱】
物質1モルの熱容量。その物質の比熱と分子量との積に等しい。
ぶんしびょう【分子病】
DNAの塩基配列の変異により、たんぱく質のアミノ酸配列に異常が起きて生じる病気。
ぶんしひょうてきちりょう【分子標的治療】
癌 (がん) 細胞にのみ作用する分子標的治療薬を使用する癌の治療。従来の抗癌剤よりも副作用が少なく効果が高いとされるが、標的となる分子が発現しないタイプの癌には効かない。
ぶんしひょうてきちりょうやく【分子標的治療薬】
癌 (がん) 細胞などの増殖に必要なたんぱく質などの分子を標的として、癌細胞のみを破壊する薬剤の総称。分子生物学によって解明された遺伝子情報を活用して開発された。従来の抗癌剤が、癌細胞とともに正常な細胞も損傷させるのに対し、分子標的治療薬は癌細胞にのみ作用するため、抗癌剤にくらべて副作用が著しく少ないとされる。 [補説]グリベック(白血病治療薬)・ハーセプチン(乳癌治療薬)・イレッサ(肺癌治療薬)など、日本でもさまざまな分子標的治療薬が使用されるようになってきたが、アメリカなど海外で次々と承認されている新薬の多くが、日本ではすぐに使えない状況にあり、治験制度の見直しを求める声が高まっている。
ぶんしふるい【分子篩】
粒子表面に均一な細孔をもち、その大きさ以下の分子のみを吸着するので、各種の分子をふるい分ける作用を示す物質。合成ゼオライトなど。乾燥剤・脱水剤に利用。モレキュラーシーブ。
ぶんしポンプ【分子ポンプ】
高速の回転体に接する気体分子が、粘性により一定方向に移送されるのを利用して真空状態をつくるポンプ。
ぶんしもけい【分子模型】
分子の立体的な構造を球や棒などを用いて表すもの。