けずりかけ【削り掛け】
ヤナギやニワトコなど色の白い木の肌を薄く細長く削り垂らしたもの。紙が普及する以前は御幣 (ごへい) として用いられた。削り花。《季 新年》「正月も影はやさびし—/蓼太」
けずりかけのしんじ【削り掛けの神事】
京都祇園 (ぎおん) の八坂神社で、大晦日 (おおみそか) から元旦にかけて行われる神事。神木からつくった6本の削り掛けを焼き、煙の方向で豊凶を占う。参詣人はその火を火縄に移して持ち帰り、雑煮を煮る。→朮祭 (おけらまつり)
けずりぎわ【削り際】
犬追物 (いぬおうもの) をする馬場の囲い。
けずりくず【削り屑】
物を削ってできた屑。
けずりばな【削り花】
1 丸木を薄く削って花の形にしたもの。平安時代には、12月の仏名会 (ぶつみょうえ) などに用いた。 2 「削り掛け」に同じ。
けずりひ【削り氷】
氷を削ったもの。「—に甘葛 (あまづら) 入れて、新しき金鋺 (かなまり) に入れたる」〈枕・四二〉
けずりぶし【削り節】
かつお節やさば節などを薄く削ったもの。→おかか [補説]JAS(日本農林規格)では、カツオ・サバ・マグロなどの荒節・枯節を削ったもののほか、イワシ・アジなどの煮干しを削ったもの、また、その二つを混合したものも「削り節」と定義する。カツオのみを使った削り節には「かつお削りぶし」「かつおかれぶし削りぶし」の2種がある。
けずりぼうふう【削り防風】
細く裂いたハマボウフウの葉。刺身のつまなどに用いる。
けずりしろ【削り代】
1 材料の表面を削って仕上げる際に、削り落とす分として、仕上がり寸法よりも大きめにとっておく部分。 2 経費や予算などの、削減できる分。「経費の—を見いだす」
けずりばし【削り箸】
木などを削って作った箸。特に、表面に削りの凹凸を残して仕上げたもののこと。