なげきじに【嘆き死に】
悲しさに耐えかねて死ぬこと。「十六と申す年、終 (つひ) に—に死にけり」〈義経記・二〉
なげきのいろ【嘆きの色】
嘆き悲しむようす。和歌では多く、「木」に掛けて用いる。「夏山の木のした露の深ければかつぞ—もえにける」〈かげろふ・下〉
なげきのかべ【嘆きの壁】
《Wailing Wall》エルサレム旧市街の西側の城壁の一部の呼称。ユダヤ王ヘロデの時代に改築され、紀元70年にローマ軍によって破壊されたエルサレム神殿唯一の遺構。ユダヤ人の聖地とされ、中世以来、ユダヤ人はこの壁に額を押し当て、聖なる都の滅亡と神殿の荒廃を嘆き、その回復と復興を祈ってきた。
なげきのきり【嘆きの霧】
ため息をつくときに出る息。嘆きの深いことを霧にたとえていう。「沖つ風いたく吹きせば吾妹子が—に飽かましものを」〈万・三六一六〉