こっけんとう【国権党】
明治22年(1889)熊本県下で、佐々友房らを中心に国権拡張を運動目標として結成された政治団体。
こっけんろん【国権論】
明治初期から中期にかけて、民権論に対し、国家の独立・維持を第一義とした思潮。不平等条約の改正という国民的課題をかかえる状況の中で広く支持され、やがて国家主義や対外膨張主義へと傾いていった。
こっけんのさいこうきかん【国権の最高機関】
立法・行政・司法といった国家権力を担う機関のうち、最も重要な機関。国会のこと。 [補説]日本国憲法第41条に「国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である」とある。「最高機関」の意味については諸説があり、通説では、主権者である国民を代表する国会が国政の中心的位置を占める最も重要な機関であることを強調する修辞的表現で、法的な意味はないとされる(政治的美称説)。ほかに、立法権を独占する国会は、文字通り、内閣や裁判所といった他の国家機関の上位に立つという統括機関説、国会は、三権相互の関係を調整する地位にあると解釈する総合調整機能説、国会は国政全般が円滑に進むよう絶えず配慮すべき立場にあることから、国政において最高の地位にあるとする最高責任地位説などがある。