・・・そして、その自然な経過として、先ず身近な地方自治体への選挙、被選挙権の行使から、彼女たちの政治的発足をしている。イギリスでは一八六九年アメリカも同じ年。オーストラリアは一八九二年婦人の公民権が認められた。第一次欧州大戦の終結した一九一八年、・・・ 宮本百合子 「現実に立って」
・・・で第一、警察官の民主化の実行、第二、地方刑罰条例の濫発への警告――売春等取締条例・公安条例など「国会で決定せず、地方自治体できめしかもムヤミにつくりたがる傾向」を批判していた。一九四八年に人権擁護委員会が置かれてから取扱った件数八八一七件。・・・ 宮本百合子 「修身」
・・・追放を考えても すべて 人権蹂躙、読売は 地方刑罰条令が「国会を通らずに地方自治体できめて、それをムヤミにつくることを非難している。一、今案条例一、売春婦取しまり条例 一般の婦人のこまること、 これ・・・ 宮本百合子 「東大での話の原稿」
・・・日本では、婦人が地方自治体の政治に干与するための公民権さえも持たなかった。つい先頃一九三〇年全国町村長会議は、婦人の公民権案に反対を表明している。翌一九三一年満州に対する日本の侵略戦争が始まった。それからというものは、誰も知る通り、日本にお・・・ 宮本百合子 「私たちの建設」
出典:青空文庫