天竜(てんりゅう)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・ もしあの時空腹のまま、畢波羅樹下に坐っていられたら、第六天の魔王波旬は、三人の魔女なぞを遣すよりも、六牙象王の味噌漬けだの、天竜八部の粕漬けだの、天竺の珍味を降らせたかも知らぬ。もっとも食足れば淫を思うのは、我々凡夫の慣いじゃから、乳糜を・・・
芥川竜之介
「俊寛」
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・・・祭文にも歌にも及ばぬ。天竜、雲を遣り、雷を放ち、雨を漲らすは、明午を過ぎて申の上刻に分豪も相違ない。国境の山、赤く、黄に、峰岳を重ねて爛れた奥に、白蓮の花、玉の掌ほどに白く聳えたのは、四時に雪を頂いて幾万年の白山じゃ。貴女、時を計って、その・・・
泉鏡花
「伯爵の釵」
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