年高し
年を取っている。高齢である。「仏の御年よりは御—・し」〈大鏡・陽成〉
年立ち返る
「年が返る」に同じ。「—・る朝 (あした) の空の気色」〈源・初音〉
年立つ
1 年が明ける。新年になる。《季 新年》「—・つや音なし川は闇の中/万太郎」 2 年月が経過する。「吹き抜けの風穴があるということを、—・ってから聞きましたが」〈鏡花・高野聖〉
年足る
相応の年齢になる。「いはけなく—・らぬほどにおはすとも」〈源・東屋〉
年問わんより世を問え
《「問わん」の「ん」は推量の助動詞の婉曲用法》年齢の多少を問題にするよりも、その人がどう生きてきたかを問題にせよ。
年には勝てない
年を取ると、健康や体力が思うようにならない。「やる気は十分だが—◦ない」
年に不足はない
1 もう十分に年を取っていていつ死んでも不満はない。 2 年齢が若すぎるということはない。「結婚するには—・い」
年の余り
陰暦で、閏月 (うるうづき) のあること。「この月の—に足らざらば鶯ははや鳴きぞしなまし」〈後撰・冬〉
年は争えない
老年になると、からだの衰えには勝てない。また、いくら若く見えても、年を取っていることは隠せない。「こんな古い映画を知っているようでは—◦ないね」
年深し
多くの年月を経ている。また、年老いている。「—・き身の、かうぶりをかけむ、何か惜しからむ」〈源・若菜下〉