1 感覚の錯誤によって、実際には存在しないのに、存在するかのように見えるもの。まぼろし。「―におびえる」
2 まるで現実に存在しているかのように、心の中に描き出されるもの。遠い過去の情景や、願望から作り出される将来の像など。「成功の―を追い求める」
出典:青空文庫
・・・囲の注意をこの奇怪な幻影に惹こうとした事でございましょう。 しか・・・ 芥川竜之介「二つの手紙」
・・・見えつつ、幻影かと思えば、雲のたたずまい、日の加減で、その色の濃・・・ 泉鏡花「瓜の涙」
・・・縺れ糸の、蜘蛛の囲の幻影が、幻影が。 真綿をスイと繰ったほどに判・・・ 泉鏡花「茸の舞姫」