わすれい【忘れ井】
忘れ捨てられた井。「暑き日影も—の慰めぐさとなり侍れ」〈仮・伊曽保・上〉
わすれお【忘れ緒】
半臂 (はんぴ) の腰に結ぶ小紐 (こひも) にかけて垂らす飾り紐。半臂の緒。
わすれおうぎ【忘れ扇】
涼しくなって使わなくなり、忘れられてしまった扇。《季 秋》 [補説]書名別項。→忘れ扇
わすれがい【忘貝】
マルスダレガイ科の二枚貝。浅海の砂泥底にすむ。貝殻は円形で膨らみは弱く、殻長6センチくらい。殻表は滑らかで薄紫色。食用。ささらがい。こいわすれがい。
わすれがたみ【忘れ形見】
1 その人を忘れないように残しておく記念の品。「亡父の—のパイプ」 2 父が死んだとき、母の胎内にいた子。また、親の死んだあとに残された子。遺児。「兄夫婦の—をひきとる」
わすれがち【忘れ勝ち】
[形動][文][ナリ]忘れる傾向にあるさま。よく物忘れをするさま。「忙しくて庭の手入れが—になる」
わすれぐさ【忘れ草】
カンゾウ、特にヤブカンゾウの別名。
わすれぐさ【忘れ種】
心配や心の憂さを忘れさせるもの。「亡き我が夫 (つま) の種よ形見よ、—」〈浄・盛衰記〉
わすれざき【忘れ咲き】
「返り咲き」に同じ。
わすれじお【忘れ潮】
満潮時にたまった海水が、潮が引いてもそのまま残っているもの。