・・・ 婦人の参政権が認められてから、総選挙まで、私たちは幾度、日本の婦人は政治に無関心だという批評をきいて来ただろう。また、何度、どうせ棄権さ、という言葉をきかされて来たであろう。選挙準備の期間を通じて、新聞が報じたのは、選挙に対する一般の・・・ 宮本百合子 「一票の教訓」
・・・「では、何故ソヴェト同盟において、労働者はかくの如く生活するかと云えば、政権を労働者がとっているからである」そう高岡只一は云いました。聞いていて全くだと思わずにはいられませんでした。ただ一つ、工場学校を比べて見ただけでも、ブルジョア国の工場・・・ 宮本百合子 「共産党公判を傍聴して」
・・・ 共産党は外の政党と全くちがう本質に立っている。政権をとることが自分の党の利己的な利益と一致した外のあらゆる政党と全くちがう。共産党は新らしい社会をつくるための党であり、より合理的な人間関係を生み出していくための党であるから、外の政党と・・・ 宮本百合子 「共産党とモラル」
・・・ 一九三三年、ナチスが政権をとってから第二次大戦を通じて、ケーテはどうしていただろうというわたしたちの知りたい点が、新海氏によって語られている。それによると、ケーテ・コルヴィッツは一九三五年、ナチスへの入党をこばんだために、ヒトラー政府・・・ 宮本百合子 「ケーテ・コルヴィッツの画業」
・・・日本の民衆が、永年の間逆宣伝によって現在でもどうやら恐ろしいもののように思いこまされている共産党をさけ、同時に従来の特権勢力の溜りである自由党もさけて、せめても、を心だのみに投票して政権を与えた日本社会党は、あのような醜状をさらして、どんな・・・ 宮本百合子 「現代史の蝶つがい」
・・・一二・五 一四・〇 一一・三 その他 三・六 二・〇 一・六 五ヵ年計画とともに現れたこの愉快な労働者・農民の階級的飛躍は直ちにソヴェト役員としてソヴェト政権に参与する労働者農民の数の増大と切っ・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
・・・旧時代のインテリゲンツィアの専門技術を利用することは、そのインテリゲンツィアたちがソヴェト政権を認め、プロレタリア社会主義の社会建設の過程に協力している範囲内でだけ可能である。しかし、旧いインテリ専門技術家は、いつも良心的だとは限っていない・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
・・・ ナチス政権の下においてドイツ人民が苦しんだとおり、ファシスト・イタリーでイタリー人民が苦しんだとおり日本の人民がその生活の歴史に前例のなかった程深刻な犠牲を強いられた事実を語るものです。 そしてドイツやイタリーにおいて誤った政権の・・・ 宮本百合子 「国際民婦連へのメッセージ」
・・・ 日本の民主化と婦人の社会的地位の向上、封建的な重さからの解放は現実生活の一つ一つを実際に解決してゆける基本的方針をもった民主的政権がたてられなければ実現しません。このことは日本人民が自分達の一生の運命を左右する問題として本気で考えるべ・・・ 宮本百合子 「今度の選挙と婦人」
・・・日本の独占資本がより強力な独占資本の庇護のもとに自身の存在を維持しようとしているとき、その利益を代表する政権が、真に民主的であり得ないことは明瞭である。すべての悪質な大衆課税を通過させた両院が承認する五人の放送委員が、真に公共の利益のために・・・ 宮本百合子 「今日の日本の文化問題」
出典:青空文庫