晴(れ)渡る(はれわたる)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・灰色の空は、はてしもなく重くおいかぶさって、晴れ渡る時は極く少ないうちに夜になって仕舞う。人の声も犬の声もしない。狐の提灯が田の中を通ると云うのも此頃である。雪でも降れば、雪見舞の人々が通りも仕様けれ共、雪降り前の、何となくじめじめした、雨・・・
宮本百合子
「農村」
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・・・夜が明け初めると間もなくその日は晴れ渡るであろう。山々の枯れた姿の上には緑色の霞が流れていた。いつもの雀は早くから安次の新しい小屋の藁条を抜きとっては巣に帰った。が、一疋の空腹な雀は、小屋の前に降りると小刻みに霜を蹴りつつ、垂れ下った筵戸の・・・
横光利一
「南北」
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