柳に受ける
逆らわないで、されるがままになる。「這箇 (こっち) が—・けて聞いて居て遣りゃ、可いかと思って増長して」〈紅葉・金色夜叉〉
柳に風
柳が風になびくように、逆らわずに穏やかにあしらうこと。「—と受け流す」
柳に蹴鞠
図柄の一種で、柳のそばで蹴鞠をしている絵。蹴鞠する庭の四隅には、ふつう柳を植えた。
柳に雪折れ無し
柳の枝はよくしなうので雪の重みで折れることはない。柔らかいものは、堅いものよりかえってよく持ちこたえるというたとえ。
柳の下に何時も泥鰌は居ない
一度柳の下で泥鰌を捕らえたからといって、それがいつもそこにいるわけではない。一度偶然に幸運を得られても、再度同じ方法で幸運が得られるものではない。
柳は緑花は紅
《蘇軾「柳緑花紅真面目」から》 1 自然のままであること。 2 春の美しい景色を形容する言葉。 3 ものにはそれぞれ個性が備わっていることのたとえ。「—、さまざまの世のならはしこそ定めなき」〈浄・文武五人男〉
柳を折る
《古代中国の風習から》旅立つ人を見送る。
やなぎいろ【柳色】
1 くすんだ黄緑色。 2 織り色の名。縦糸を萌葱 (もえぎ) 色、横糸を白で織ったもの。
やなぎうみえら【柳海鰓】
花虫綱ヤナギウミエラ科の腔腸 (こうちょう) 動物。浅海の砂泥底に直立し、長さ30〜40センチ。橙色の角質の太い骨軸があり、上部にシダのように葉片が並ぶ。骨軸をステッキ・箸 (はし) などに利用。うみやなぎ。うみかんざし。
やなぎかげ【柳陰/柳蔭】
1 柳の木陰。《季 春》 2 「本直 (ほんなお) し」に同じ。