やなぎのかずら【柳の鬘】
柳の若枝で作った髪飾り。3月の節句に用いた。やなぎかつら。「鮮やかなる衣 (きぬ) に、—つけなどして」〈たまきはる〉
やなぎのかみ【柳の髪】
1 柳の枝が細く長いのを髪に見立てていう語。「春風や—をけづるらん緑のまゆも乱るばかりに」〈新千載・春上〉 2 女性の長く美しい髪を柳の枝にたとえていう語。「—を何ゆゑに、浮き世恨みて尼が崎」〈浄・歌念仏〉
やなぎのま【柳の間】
《襖 (ふすま) に雪と柳の絵があったところからの名》江戸城本丸殿中の居間。大広間と白書院との間にある中庭の東側にあり、四位以下の大名および表高家 (おもてこうけ) の詰め所。
やなぎのまゆ【柳の眉】
1 柳の枝に萌 (も) え出た若芽を眉に見立てていう語。 2 《「柳眉 (りゅうび) 」を訓読みにした語》女性のほっそりした眉。女性の美しい眉。
やなぎは【柳派】
落語家の一派。麗麗亭柳橋を祖とし、一門は多く春風亭・柳亭 (りゅうてい) ・柳家 (やなぎや) を名のった。
やなぎば【柳葉】
1 柳の葉。りゅうよう。 2 ⇒やないば1
やなぎばこ【柳筥】
⇒やないばこ
やなぎばし【柳箸】
正月の祝い膳 (ぜん) 用の、柳の木で作った太箸。折れにくく縁起がよいとされる。《季 新年》「—今年は母の亡かりけり/碧童」
やなぎむしがれい【柳虫鰈】
カレイ科の海水魚。全長約25センチ。体は平たく長楕円形で、口は小さい。一夜干しが美味。
やなぎむねよし【柳宗悦】
[1889〜1961]美術評論家・宗教哲学者。東京の生まれ。雑誌「白樺」の創刊に参加。のち民芸運動を提唱・推進した。昭和11年(1936)東京都目黒区駒場に日本民芸館を設立。