泰山の安きに置く
泰山のように、どっしりと安定させる。
泰山は土壌を譲らず
《「史記」李斯伝から》泰山が小さな土くれでも受け入れて大きな山となったように、大人物はどんなに小さな意見でも取り入れて見識を高めていくというたとえ。
泰山を挟みて北海を超ゆ
《「孟子」梁恵王から》泰山をわきにかかえて渤海 (ぼっかい) 湾を飛び越える。人間の力ではとうていできないことのたとえ。
たいざんふくん【泰山府君】
中国の泰山に住むという神。道教では人の生死をつかさどる神で、日本では素戔嗚尊 (すさのおのみこと) に配され、また仏家では、閻魔王 (えんまおう) の侍者として人の善悪行為を記録するとも、地獄の一王ともいう。 《「たいさんぷくん」「たいざんぶくん」とも》謡曲。五番目物。金剛流。世阿弥作。桜町中納言が桜の花の寿命を惜しんで泰山府君を祭っていると、天女が一枝を手折って天に昇る。やがて泰山府君が現れ、天女を責めて花の寿命を延ばす。 桜の一品種。花は八重で淡紅色。
たいざんほくと【泰山北斗】
《「唐書」韓愈伝賛から》泰山と北斗星。転じて、その道の大家として最も高く尊ばれる人。泰斗。