状差(し)(じょうさし)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・末に窮して、机の上に置きそれに向ってきちんと正坐してみても落ち附かず、その葉書を持って立ち上り、部屋の中をうろうろ歩き廻ってみても、いよいよ途方に暮れるばかりで、いっそ何気なさそうな顔をして部屋の隅の状差しに、その持てあました葉書を押し込ん・・・
太宰治
「風の便り」
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・・・悲しいいやな心持で、はる子は手紙を状差しにしまった。 秋が来た。夕方、忽ち夜になる。俄かな宵闇に広告塔のイルミネイションや店頭の明りばかり目立ち、通行人の影は薄墨色だ。模糊とした雑踏の中を、はる子は郊外電車の発着所に向いて歩いていた・・・
宮本百合子
「沈丁花」
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