りゅうかあえん【硫化亜鉛】
亜鉛の硫化物。白色の固体。天然には閃 (せん) 亜鉛鉱として産する。白色顔料・蛍光体などに使用。化学式ZnS
りゅうかカドミウム【硫化カドミウム】
淡黄色ないし濃橙色の結晶性固体。天然には硫化カドミウム鉱として産する。水に不溶。黄色顔料カドミウムイエローとして用いられ、また光電導性があるため写真用露出計などに用いられる。化学式CdS
りゅうかぎん【硫化銀】
銀の硫化物。黒色の粉末。天然には輝銀鉱として産出。銀器の表面が黒変するのは、これが生ずることによる。化学式Ag2S
りゅうかすいぎん【硫化水銀】
水銀の硫化物。 1 硫化水銀(Ⅰ)。不安定で、常温の水溶液中でただちに分解し、硫化水銀(Ⅱ)と水銀とになる。化学式Hg2S 2 硫化水銀(Ⅱ)。黒色または赤色の固体。天然には辰砂 (しんしゃ) として産出し、黒色のものは昇華により安定な赤色の粉末に変わる。赤色のものは顔料に用い、朱 (しゅ) とよぶ。化学式HgS
りゅうかすいそ【硫化水素】
水素の硫化物。腐卵臭のある無色の有毒気体。硫黄を含むたんぱく質が腐敗したときに生じ、また火山ガスや鉱泉中に含まれる。実験室では硫化鉄を塩酸で分解して得る。水に溶けて弱酸性を示す。各種金属塩の水溶液に通ずると特有の色をもつ硫化物を沈殿させるので、分析試薬として利用。化学式H2S
りゅうかせんりょう【硫化染料】
合成染料の一。水に不溶の色素を硫化ナトリウムで還元して水溶性にし、酸化させてもとの色を再現する染料。木綿などに用いる。
りゅうかてつ【硫化鉄】
鉄の硫化物。 1 硫化鉄(Ⅱ)。灰黒色または淡褐色の結晶。希酸に溶けて硫化水素を発生する。天然には磁硫鉄鉱として産する。化学式FeS 2 硫化鉄(Ⅲ)。黒色の粉末。天然には銅との複塩をなす黄銅鉱として産する。化学式Fe2S3 3 二硫化鉄。黄金色の結晶。天然には黄鉄鉱として産する。化学式FeS2
りゅうかどう【硫化銅】
銅の硫化物。 1 硫化銅(Ⅰ)。金属光沢のある暗灰色の結晶。天然には輝銅鉱として産する。化学式Cu2S 2 硫化銅(Ⅱ)。黒色の粉末または結晶。天然には藍銅鉱 (らんどうこう) として産する。化学式CuS
りゅうかぶつ【硫化物】
硫黄と、それよりも陽性の元素との化合物。天然に鉱物として広く存在し、硫黄あるいは重金属の原料。多くは酸により分解して硫化水素を発生する。
りゅうかてっこう【硫化鉄鉱】
硫化鉄を主成分とする鉱物の総称。黄鉄鉱・白鉄鉱・磁硫鉄鉱などがある。