神体(しんたい)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・祖母は帯の間から鍵を出して、その御宮の扉を開けましたが、今雪洞の光に透かして見ると、古びた錦の御戸帳の後に、端然と立っている御神体は、ほかでもない、この麻利耶観音なのです。お栄はそれを見ると同時に、急にこおろぎの鳴く声さえしない真夜中の土蔵・・・
芥川竜之介
「黒衣聖母」
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・・・跣足が痛わしい、お最惜い……と、てんでに申すんですが、御神体は格段……お仏像は靴を召さないのが多いようで、誰もそれを怪まないのに、今度の像に限って、おまけに、素足とも言わない、跣足がお痛わしい――何となく漂泊流離の境遇、落ちゅうどの様子があ・・・
泉鏡花
「半島一奇抄」
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