・・・社会主義的に進んでゆくことに危惧を感じ、その防壁としてドイツのナチスを支援し、成長を助けることが得策であるとした国外の人々は、間違えてふたをあけた壺からあばれ出した暴力を、民主的な理性と良心とによって粉砕するまでに、七年の歳月と、一五〇〇万・・・ 宮本百合子 「それらの国々でも」
・・・は、よくその陋劣な欺瞞を粉砕するものである。 長篇の一部故、次回にどう発展するか待たなければならない。四月号に発表された部分についてだけ云うと、主人公である前衛が大工場の職場を弾圧によって失ってからの経過が大部分を占めている。前衛が・・・ 宮本百合子 「同志小林の業績の評価によせて」
・・・同志小林が身を挺して確保した革命的到達点を、理論、創作、組織的全活動の分野において更に推進させ、同志小林を虐殺した権力を粉砕することをもって評価の実践とするのである。〔一九三三年四月〕 宮本百合子 「同志小林の業績の評価に寄せて」
・・・文学においても現実の社会状態の中で個性が粉砕されること、体系を失うことがよく反映しているので、未来の文学は社会的土台の問題の解決とともに性格をとりもどすという任務さえある訳ですネ」〔一九三五年一月〕・・・ 宮本百合子 「不満と希望」
・・・を若い作家たちが従来の文学の武器で粉砕しないのは、それらの若い作家たち自身のうちにその一部分が流れているからでもあろう。いま、それらの作家たちは「嫌な奴」と取組みはじめたのであり、その取り組みの中から新しい武器を獲得して来ようとしているのだ・・・ 宮本百合子 「文学のディフォーメイションに就て」
・・・この任務の実現、即ち、ひとりヨーロッパの反動のみならず、更に又アジア反動の最強の支柱の粉砕は、ロシア・プロレタリアートを国際革命的プロレタリアートの前衛となすであろう」既にロシアの党は美事に、このことを示し得た。 今や、第二の革命と戦争・・・ 宮本百合子 「労働者農民の国家とブルジョア地主の国家」
・・・特に婦人に取って、その生涯を託すべき処と明治以来教え込まれている家庭そのものが、この戦争によって全く粉砕されている。この恐しい荒廃の中から、私共が新しい明日の生活を築くためにはしっかりと現実的に自分達人民が置かれた立場を把握しなければならな・・・ 宮本百合子 「私たちの建設」
出典:青空文庫