終に/遂に/竟に(ついに)
の例文・使い方・用例・文例(32)
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・・・予の公衆に語る習はこれにも屈せず、予は終に人の己を席に延くを待たぬようになった。自ら席を設けて公衆に語るようになった。柵草紙と云ったのがその席だ。この柵草紙の盛時が、即ち鴎外という名の、毀誉褒貶の旋風に翻弄せられて、予に実に副わざる偽の幸福・・・
森鴎外
「鴎外漁史とは誰ぞ」
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・・・曾ては彼があれほども徹した生活の感覚化への陶酔が、彼にあっては終に自身の高き悟性故に自縛の綱となった。それが彼の残した大いなる苦悶であった。此の潜める生来の彼の高貴な稟性は、終に彼の文学から我が文学史上に於て曾て何者も現し得なかった智的感覚・・・
横光利一
「新感覚論」
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