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・・・信長の時になると、もう信長は臣下の手柄勲功を高慢税額に引直して、いわゆる骨董を有難く頂戴させている。羽柴筑前守なぞも戦をして手柄を立てる、その勲功の報酬の一部として茶器を頂戴している。つまり五万両なら五万両に相当する勲功を立てた時に、五万両・・・
幸田露伴
「骨董」
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・・・明智光秀が不意に起って信長を討ち取る。羽柴秀吉が毛利家と和睦して弔合戦に取って返す。旅中の家康は茶屋四郎次郎の金と本多平八郎の鑓との力をかりて、わずかに免れて岡崎へ帰った。さて軍勢を催促して鳴海まで出ると、秀吉の使が来て、光秀の死を告げた。・・・
森鴎外
「佐橋甚五郎」