腹掛(け)/腹懸(け)(はらがけ)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・その人は、若い大工さんでした。その人は、腹掛けのどんぶりに、私を折り畳まずにそのままそっといれて、おなかが痛いみたいに左の手のひらを腹掛けに軽く押し当て、道を歩く時にも、電車に乗っている時にも、つまり銀行から家へと、その人はさっそく私を神棚・・・
太宰治
「貨幣」
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・・・ 猫背の馭者は、饅頭屋の簀の子の上で、綿のように脹らんでいる饅頭を腹掛けの中へ押し込むと馭者台の上にその背を曲げた。喇叭が鳴った。鞭が鳴った。 眼の大きなかの一疋の蠅は馬の腰の余肉の匂いの中から飛び立った。そうして、車体の屋根の上に・・・
横光利一
「蠅」
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