くろうどどころ【蔵人所】
平安初期に設置された令外 (りょうげ) の官。天皇と天皇家に関する私的な要件の処理や宮中の物資の調達や警備などをつかさどった。平安中期以後に職制が整い、別当・蔵人頭 (くろうどのとう) ・蔵人・出納・小舎人 (こどねり) ・非蔵人・雑色 (ぞうしき) などの職員がいた。
くろうどどころのべっとう【蔵人所別当】
蔵人所の長官。殿上人 (てんじょうびと) および蔵人所の職員を統轄した。殿上別当。蔵人の別当。
くろうどのごい【蔵人の五位】
六位の蔵人が6年の任期が満ちて五位に叙せられ、欠員がなくて殿上を下った者。
くろうどのとう【蔵人頭】
別当の次に位する蔵人所の官職。定員2名で、一人は弁官から、一人は近衛府の官人から採用され、頭弁 (とうのべん) 、頭中将 (とうのちゅうじょう) と称した。貫首 (かんじゅ) 。
くろうどまち【蔵人町】
蔵人の詰め所。校書殿 (きょうしょでん) の西、後涼殿 (こうろうでん) の南にあった。蔵人所町屋。